近年、iPhoneのAirDrop機能を使った「エアドロップ痴漢」が発生しています。
AirDropとはWi-FiとBluetoothを使って、少し離れた(9mほど)場所から写真や動画、連絡先やWebサイトなどのデータをやりとりできる機能で、AirDropでの受信を許可している場合、誰にでも送ることができます。
そのAirDrop機能を悪用して、知らない人にわいせつな画像を送り付ける人が。
そんな画像が出てきたら気持ち悪いですよね…
そこで今回は、エアドロップ痴漢の被害にあわないための対策法と実際に起きたエアドロップ痴漢で書類送検されたニュースを紹介します。
エアドロップ痴漢の対策法
エアドロップ痴漢にあわないため、全く知らない人から画像などが送り付けられないようにするための対策法を紹介します。
AirDropで勝手にデータが送られないようにするためにAirDropの受信設定をしましょう。
簡単に設定できるので、送られては困るという方はすぐに設定しておくことをおすすめします。
AirDropの受信設定
1.iPhoneのホーム画面の下をスライドし、以下の画面を出したら、ネットワーク設定の枠を強めに押します。
2.AirDropをタップします。
3.「受信しない」または「連絡先のみ」を選択します。
「受信しない」にすると誰からも受信できません。
「連絡先のみ」にするとiPhoneの連絡先に登録されている人からのデータのみ受信できます。
AirDropを基本的に使わないという方は「受信しない」に設定しておいて、必要な場面が来たら、「連絡先のみ」または「すべての人」に設定し直すのがいいかと思われます。
受信設定を変更してもなぜか送られてくる
受信設定を受信しないに変更してもなぜか送られてくるという方は、「Wi-Fi」または「Bluetooth」の設定をオフにしてみてください。
AirDropの通信にはWi-FiとBluetoothが使われているので、どちらかの機能をオフにしておけば、受信できないようになるかもしれません。
しかし、Wi-Fiのある場所では通信制限がかからないようにするためによく使いますし、Bluetoothもイヤホン等で常に機能をオンにしている人も多く、それらの機能が制限されるのはつらい…。
不特定の人にデータを送るような人がいなくなるのが一番なのですが。
AndriodにAirdropのような機能は?
AndriodにはAirdropはありませんが、それに似た機能はあります。
それが「Androidビーム」
Androidビームは自分のスマホと相手のスマホをかざし合うことで写真や動画、連絡先Webサイトの情報のデータ送受信が可能です。
スマホ同士をかざさないといけないため、iPhoneのAirdropのような勝手に画像が送り付けられる心配はなく、セキュリティ面においても安全です。
AndroidビームはAndroid用の通信機能なので、iPhoneにNFC通信があってもAndroidとiPhoneでは通信は行えません。
エアドロップ痴漢で福岡の男性会社員が書類送検
福岡市西区の男性会社員(37)が地下鉄空港線の電車内で、エアドロップを使用して女性のわいせつな画像を福岡県糸島市の男性(34)のiPhoneに送信しました。
この行為が県迷惑防止条例違反(卑わいな行為の禁止)の疑いで書類送検されました。
近くにいる人と画像などを無線通信で共有するiPhone(アイフォーン)の機能「エアドロップ」でわいせつな画像を送信したとして、福岡県警早良署は20日、県迷惑防止条例違反(卑わいな行為の禁止)の疑いで、福岡市西区の男性会社員(37)を福岡区検に書類送検した。エアドロップを使ってわいせつ画像を送る迷惑行為は「エアドロップ痴漢」と呼ばれ、県警の摘発は初めて。
エアドロップは、アイフォーンやiPad(アイパッド)など米アップル製端末に標準搭載されている。半径9メートル以内の通信可能な所有者の名前が画面に一覧で表示され、名前を選ぶと、すぐに写真や動画を送受信できる。手軽さから若者を中心に利用が多い。
書類送検容疑は7月5日午後8時40分すぎ、同市営地下鉄空港線の電車内で、エアドロップで女性のわいせつな画像を同県糸島市の男性(34)のアイフォーンに送信した疑い。「受信した女性の反応が見たかった」と容疑を認めているという。
被害男性は、電車内でスマートフォンを手にしながら周囲をうかがう不審な男性を発見。西新駅で降りた男性を追い掛け、110番した。署の調べに「何回か同じことをやった」と話しているという。
県警によると、エアドロップ痴漢の被害相談は昨年2件だが、潜在被害はもっと多いとみられる。兵庫県内では逮捕者も出ている。署の宮原工生活安全課長は「軽い気持ちでわいせつ画像を送っても立派な犯罪行為」と強調した。
引用:西日本新聞
エアドロップ痴漢の被害相談は少ないようですが、潜在被害はもっと多いとみられています。
これからエアドロップ痴漢に対して警察側も体制が強化されてくるのではないでしょうか。
まとめ
以上、エアドロップの被害にあわないための対策法と実際に起きたエアドロップ痴漢で書類送検されたニュースについてでした。
エアドロップは便利な機能である一方、悪用される恐れもあります。
被害にあわないようにするためにも、しっかり対策しておくことが大切ですね。